応用数学科

論理的思考力と、問題の発見・解決能力を身に付ける。
社会や企業が求める人材へ成長していく。
学科のポイント
「数学が好き」という人にとって、数学ほど面白い知的ゲームはなく、応用数学科では数学に純粋に取り組むことができます。
その一方で、あらゆる科学の基礎を支えているのも数学です。高度な数学を専門的に学ぶことで養われる論理的な思考力、問題の本質を見極め解決する力は、社会や企業が求めている能力にほかなりません。
このように有為な人材への成長が果たせるのも「数学を学び、数学で高まる」をテーマとする本学科ならではです。
→もっと詳しく(学問の解説・カリキュラムなど)(大学公式サイト)
このような方におすすめ
- 数学の先生になりたい。
- 数学の問題をじっくりと考えるのが好き。
- 数学的思考や論理力を身に付けたい。
アドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)
養成する人材像・教育課程の特色
応用数学科は、探究心、向上心を持ち、数学の学修を通じて養われた柔軟な発想力、豊かな創造力のもと、社会で直面する諸問題を解決する力を備え、社会の健全な発展に寄与する人材を養成することを目的とします。そのために、数学・情報数理の専門知識、さらには数学のみならず、自然科学・人文科学・社会科学・語学の幅広い教養が身に付くように、カリキュラムが編成されています。講義はもちろん、数多く設置された演習・実習、あるいは3年次後期より始まるゼミナールを通じて、数学・情報数理の理論と応用を学び、計算や定理の証明を丹念に行い、粘り強く、必要に応じて視点を変えて考え抜くことにより、論理的な分析力、思考力を養うことを目指します。
求める人材像(求める能力)
- 知識・理解
応用数学科で学んでいく上で必要な、高等学校における数学の十分な基礎学力がある人 - 技能
自分の考え、知識を筋道立てて、論理的に説明することができる人 - 態度・志向性
数学に対する探究心・向上心・好奇心を持ち、主体的に学習する意欲を持っている人 - その他の能力・資質
数学を通じてコミュニケーションが取れる人
入学者選抜のねらい
応用数学科は、数学や情報数理を学ぶ意欲にあふれる人材を、国内外から広く受け入れます。
そのために、これまでに培われた基礎学力を評価する多様な入学試験を実施します。
実施する入試制度
- 総合型選抜(アスリート特別選抜)
- 学校推薦型選抜(A方式)
- 一般選抜(系統別日程・前期日程・後期日程・前期日程・共通テスト併用型・共通テスト利用型(Ⅰ期・Ⅱ期))
- その他の入試制度(帰国生徒選抜・編・転・学士選抜・学部留学生選抜)
募集人員や、他の学部・学科で実施する入試制度は、入試ガイド をご覧ください。
パンフレット・学科紹介動画
学部ガイド・入試ガイド・大学案内など、パンフレットは大学パンフレットからダウンロードできます。
また、受験生のためのライブラリー「FUKUTANA」には、学科紹介動画等も掲載しております。ぜひ、ご覧ください。
ミニ講義ビデオ
福岡大学教員によるミニ講座や夢ナビWebでの模擬内容の閲覧のほか、講義ビデオや教員からのメッセージビデオを視聴いただけます。
- 数学は「世界をどう認識すべきか」を教えてくれる
(理学部 応用数学科 教授 佐野 友二)
- 全学部・学科の一覧を見る
学問分野紹介コラム
このコラムは学問分野(法学、機械工学、薬学などの◯◯学)と近年話題になったキーワードを関連付けた読み物です。
このような方におすすめ
- 日々の生活で興味関心のあるものが学問分野とどう関わるのかを知りたい
- まずは学部・学科のイメージを知りたい
コラムを読んで、詳しく知りたい学問分野や学部・学科ができた方は学科のポイントや、学部ガイド(パンフレット)などをご覧ください。
※コラムを読む前に以下にご注意ください
福岡大学で学べる学問分野をもとにコラムを制作していますが、コラムの内容が実際に福岡大学で学べる内容とは限りません。話題になったキーワードと学問分野の関わりを紹介したコラムとしてご覧ください。
数学×プロ棋士
「数学」が支えるAI技術の発展
「プロ棋士」とコンピューター将棋が対局する「電王戦」。近年、現役のトップ棋士が将棋ソフトに敗れるというニュースが続き、話題になりました。プロ棋士は対局中、直感で良い手を判断し、数手に絞り込み、その上で論理的に駒を指していきます。局面に勝負の流れを見いだすのです。一方、AIの場合は各局面をぶつ切りにして数ある可能性の中から最良の一手を選択。ある種の方向性や連続性がないため、将棋の定跡と異なる一手に、違和感を口にするプロ棋士や解説者もいるといいます。この将棋ソフトであるAIの最良の一手の裏にあるのが、人間が自然に行うタスクをコンピューターに独自に学習させる機械学習の手法「ディープラーニング」技術。人間の脳機能の特性をコンピューター上で表現するために作られた数理モデル(ニュートラルネットワーク)を発展させたもので、「数学」は、この分野において、多大な貢献を果たしているのです。今後、より優れた数理モデルの研究が進めば人間の持つ「直感」を理解し、勝負の流れを読んで柔軟な推論ができるAIが開発される日がくるかもしれません。そのような先進的な研究を支え得る、原理を理解した人材が社会に求められています。
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数学×少子高齢化
人口現象の考察と解明に不可欠な数理モデル
全国的に大きな問題となっている「少子高齢化」。日本の14歳以下の推計人口は、1982年から連続して減少。一方で、高齢者の割合は年々増加しており、2035年には3人に1人が高齢者になると見込まれています。この現在と将来の人口変動を比較・予測する上で用いられるのが、基本的な数理モデルによって示された、安定人口理論です。安定人口理論とは、年齢別の出生率と死亡率が長期間で一定と仮定し、人口の年齢別構成比が時間の経過に伴って安定的な値に収束するというもの。これにより、現実の複雑な人口現象を理想化した、人口ピラミッドモデルを得ることができます。このモデルがあるからこそ私たちは、人口学、経済学などさまざまな学術分野の知見も取り入れながら、若年層の出生率の低下の要因や将来的な経済成長の見込み、社会保障制度対策などを導き出すことができます。このように「数学」は、人口に関するさまざまな現象の解明や対応策を導く上で役立つ学問なのです。つまり数学は、他の学術分野を根底から支える学問だともいえるかもしれません。
▽参照元
・和田光平著『人口統計学の理論と推計への応用』2015年
・総務省HPより「人口減少社会の到来」
・総務省統計局HPより
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